208.【さ】 『触(さわ)らぬ神に祟(たた)りなし』 (2003/11/25)
『触らぬ神に祟りなし』
関わり合わなければ、禍(わざわい)を招(まね)くことはない。
類:●It is ill to waken sleeping dogs.寝ている犬を起こすのはよくない

209.【さ】 『三顧(さんこ)の礼(れい)』 (2003/12/01)
『三顧の礼』
目上の人が、ある人物に礼を尽くして仕事を頼むこと。また、目上の人が、ある人物を特別に信任したり、優遇したりすること。
類:●三顧

210.【さ】 『三十六計逃げるに如(し)かず』 (2003/12/08)
『三十六計逃げるに如かず』[=が勝(かち)]
1.計略はたくさんあるが、困ったときはあれこれ考え迷うより、機を見て逃げ出し、身を安全に保つことが最上の方法である。身の安全を計って、後日の再挙を図れ、ということを教えたもの。
2.転じて、面倒なことが起こったときは、逃げるのが得策であるということ。
類:●逃げるが勝ち●He who [that] fights and runs away lives to fight another day.落ち武者となっても生き長らえれば、また戦う機会も巡ってくる
如かず  [しかず] 不如,莫若

211.山椒は小粒でもぴりりと辛い

212.【し】 『鹿(しか)を逐(お)う者(もの)は山(やま)を見(み)ず』 (2003/12/22)
『鹿を逐う者は山を見ず』[=追う者は~]
一つのことに熱中すると、他のことを顧(かえり)みる余裕がなくなるということ。
類:●獣を逐う者は目に太山を見ず●鹿を逐う猟師は山を見ず●金を掴む者は人を見ず●木を見て森を見ず

213.【し】 『鹿を指(さ)して馬と為(な)す』 (2004/01/05)
『鹿を指して馬と為す』
誤りを誤りと知りつつ、強引に押し通すこと。また、人を騙(だま)し、愚弄(ぐろう)すること。
類:●鹿を馬●鷺(さぎ)を烏(からす)●這っても黒豆

214.【し】 『地獄(じごく)で仏(ほとけ)に会う』 (2004/01/13)
『地獄で仏に会う』
非常な危難に遭ったり、大変困ったりしている時に、思い掛けない助けに会うこと。
類:●地獄の地蔵●地獄に仏

215.【し】 『肉(しし)食った報(むく)い』 (2004/01/19)
『肉食った報い』
神の使いである鹿の肉を食った報いに罰を受けるということで、悪事をした当然の報い。

216.獅子身中の虫

217.【し】 『死児(しじ)の齢(よわい)を数(かぞ)える』 (2004/02/02)
『死児の齢を数える』
死んだ子が生きていたら今ごろは何歳になっていると嘆(なげ)くように、過ぎ去ってどうにもならないことに愚痴を零(こぼ)すこと。
類:●死んだ子の歳勘定
愚痴  [ぐち] 牢骚,抱怨,埋怨

218.【し】 『士族(しぞく)の商法(しょうほう)』 (2004/02/09)
『士族の商法』
明治維新後、士族となった旧武士が生活のために、慣れない事業を起こして失敗したことを指す。適任でもない人が商売などをして、失敗が目に見えていること。

219.【し】 『七歩(しちほ)の才(さい)』 (2004/02/17)
『七歩の才』[=情]
詩才が優(すぐ)れていて、詩作が早いこと。

220.【し】 『死人(しにん)に口(くち)なし』 (2004/02/23)
『死人に口なし』
1.死人を証人に立てようとしても不可能なことである。
2.死者が抗弁できないのを良いことに、無実の罪を着せる。
類:●Dead men tell no tales.

221.【し】 『死馬(しば)の骨を買う』 (2004/03/01)
『死馬の骨を買う』
つまらない者をまず優遇すれば、優(すぐ)れた者が自(おの)ずから集まってくる。 例:「死馬の骨を五百金で買う」
類:●隗より始めよ

222.【し】 『四面楚歌(しめんそか)』 (2004/03/08)
『四面楚歌』
敵の中に孤立して、味方がいないこと。周囲が敵(または、反対者)ばかりで味方がいないこと。
類:●楚歌●孤立無援

223.【し】 『釈迦(しゃか)に説法(せっぽう)』 (2004/03/15)
『釈迦に説法』[=経(きょう)・心経(しんぎょう)]
釈迦に対して仏法を説くように、知り尽くしている人にその事を教えるのは愚行である。
類:●河童に水練●孔子に悟道●月夜に提灯

224.【し】 『杓子定規(しゃくしじょうぎ)』 (2004/03/22)
『杓子定規』
昔、杓子の柄は曲がっており、定規の役には立たないことから言われた言葉。
1.誤まった基準でものを計ろうとすること。 
2.あるものにしか当て嵌(は)まらない規準を、無理に他にも当て嵌めようとすること。一定の基準で全てを律しようとすること。決まり切った考えや形式に囚(とら)われて、融通(ゆうずう)が利かないこと。 例:「杓子定規な処遇」

225.【し】 『蛇(じゃ)の道(みち)は蛇(へび)』 (2004/03/29)
『蛇の道は蛇』
同類の者は互いにその社会、またその方面のことに通じている。同類の者がすることは良く分かる。
類:●餅は餅屋●商いは道によって賢し●猩猩(しょうじょう)は猩猩を識り、好漢は好漢を識る●我が身に偽りある者は人の誠を疑う●悪魔は悪魔を知る
★「蛇(じゃ)」は、大きな蛇の総称。「蛇(へび)」は、それよりも小さな蛇の意。

226.【し】 『重箱(じゅうばこ)の隅(すみ)を楊枝(ようじ)で穿(ほじく)る』(2004/04/05)
『重箱の隅を楊枝で穿る』[=突付く]
些細な点まで詮索(せんさく)すること。どうでも良いようなつまらない事柄にまで口出しして、干渉をすること。
詮索  [せんさく]探索,探讨,查询

227.【し】 『守株(しゅしゅ)』 (2004/04/12)
『守株』
1.いつまでも古い習慣を固守して、時に応じて処理する能力が乏しいこと。2.進歩がないこと。
類:●株を守りて兎を待つ●杭(くい)を守る●株を守るの類(たぐい)なり

228.【し】 『出盧(しゅつろ)』 (2004/04/19)
『出盧』
「盧」は、庵(いおり)のことで、隠遁(いんとん)の草庵のこと。世間を逃れて隠遁していた者が、再び世に出て、官職などに就いて活躍すること。
故事:「三国志」 諸葛孔明が劉備の三顧の礼に感激して、草廬を出て仕官した。
出典:三国志(さんごくし) 192 呉下の阿蒙 参照。

229.【し】 『朱(しゅ)に交(まじ)われば赤(あか)くなる』 (2004/04/26)
『朱に交われば赤くなる』
人は交際する仲間によって人は感化されるものだ。人はその置かれた環境によって善くも悪くもなる。
類:●水は方円の器に随(したが)う●善悪は友による●He who touches pitch will be defiled.(ピッチに触れる者はよごれる)●The rotten apple injures its neighbo(u)rs.(腐ったりんごは仲間まで腐らせる)

230.【し】 『正直(しょうじき)の頭(こうべ)に神宿(やど)る』 (2004/05/06)
『正直の頭に神宿る』
正直な人にはいつか必ず神様の助けがある。神様は正直な人を守護し給(たま)う。
類:●神は正直の頭に宿る
反:●正直者が馬鹿を見る

231.【し】 『上知(じょうち)と下愚(かぐ)とは移(うつ)らず』 (2004/05/10)
『上知と下愚とは移らず』
生まれながらの賢明さや愚かさは、境遇や環境によって左右されたり変化したりするものではない。生まれながらの賢人は常に賢く、生まれながらの愚人は常に愚かである。
愚人  [ぐじん] 愚人

232.【し】 『食指(しょくし)が動(うご)く』 (2004/05/17)
『食指が動く』
1.食欲が兆(きざ)すこと。 例:「とろけそうな大トロを見て食指が動いた」
2.何かをしてみたい気持ちが起こること。また、広く、ものごとに興味や関心が湧(わ)くこと。 例:「現品限りと聞いて食指が動いた」

233.【し】 『知(し)らぬが仏(ほとけ)』 (2004/05/24)
『知らぬが仏』
知れば腹も立ち、苦悩や面倒も起こるが、知らないから腹も立たず、仏のように済ました顔でいられる。転じて、当人だけが知らないで平気でいることを嘲(あざけ)っていう。
類:●見ぬが仏●What the eye does not see the heart does not grieve over.(目にしなければ、心も痛まない)●What you don't know won't hurt you.(気付かなければ、傷付かない)

234.【し】 『白羽(しらは)の矢(や)が立(た)つ』 (2004/05/31)
『白羽の矢が立つ』
1.多くの中から、犠牲者として選び出される。 
2.多くの中から、特に指名して選び出される。また、狙いを付けられる。
俗説:神に人身御供(ひとみごくう)として望まれた女の家には、白羽の矢が立った。
白羽  [しらは]白羽,白鷿

235.【し】 『尻馬(しりうま)に乗(の)る』 (2004.06.07)
『尻馬に乗る』[=付く・出る]
1.他の人が乗っている馬の尻に乗る。他の人が乗っている馬の後ろに乗る。
2.節操もなく他人の言説に付和雷同する。無批判に人のすることに便乗して行動する。 類:●付和雷同
3.人の尻に乗る。
節操  [せっそう] 节操,操守

236.【す】 『水魚(すいぎょ)の交(まじ)わり』 (2004/06/14)
『水魚の交わり[=思い・因(ちなみ)・親(しん)]』
水と魚の関係のように、非常に親密な友情や交際を喩えていう言葉。
類:●刎頸(ふんけい)の交わり●管鮑の交わり●莫逆(ばくげき)の交わり●膠漆(こうしつ)の交わり

237.【す】 『推敲(すいこう)』 (2004/06/21)
『推敲』
詩や文章を作るにあたって、最適な字句や表現を求めて、良く練ったり練り直したりすること。

238.【す】 『粋(すい)は身(み)を食(く)う』 (2004.06.28)
『粋は身を食う』
花柳界(かりゅうかい)などで、粋人と持て囃(はや)されたりしていると、遊興に深入りし過ぎて、最後には身を滅ぼすことになる。
類:●芸は身の仇
反:●芸は身を助く
遊興  [ゆうきょう]游玩,玩乐,饮酒作乐
粋人  [すいじん]多才多艺的人,风流人物,雅士,通晓人情世故的人

239.【す】 『酸(す)いも甘(あま)いも噛(か)み分(わ)けた』 (2004/07/05)
『酸いも甘いも噛み分けた』[=知っている]
人生経験を十分積んでいて、世間の微妙な事情や人情の機微(きび)に通じ、分別(ふんべつ)がある。世の中の裏も表も知っている。

240.【す】 『据膳(すえぜん)食(く)わぬは男(おとこ)の恥(はじ)』 (2004.07.12)
『据膳食わぬは男の恥』[=内ではない]
女の方から情事を挑んできたら、男子はその誘いに応ずるのが当然だ。また、応じないようでは男の恥だ。
★「据え膳」は、すぐ 食べられるばかりに整えられた食膳のことで、転じて、女の方から言い寄ってきて、あとはこちらが応じるばかりになった状態の こ</font></font><font face="MS Pゴシック" size=4><font size="2" color="#008080">と。

241.【す】 『好きこそ物の上手(じょうず)なれ』  (2004/07/20)
『好きこそ物の上手なれ』
何事によらず、好きならばそれを熱心にやるから、上達するものだ。
類:●Who likes not his business, his business likes not him.(自分の商売を愛さない者は、商売のほうでも愛してくれない)●Nothing is hard to a willing mind.(進んでやる気があれば困難なし)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
反:●下手の横好き

242.【す】 『杜撰(ずさん・ずざん)』 (2004.07.26)
『杜撰』
1.詩文などで、典拠が正確でないことを述べること。誤まりが多い著作。
2.誤まりが多く、好い加減なこと。ぞんざいで手落ちが多いこと。 例:「杜撰な工事」
類:●出鱈目●好い加減
ぞんざい  [zonnzai] [ぞんざい](1)〔いいかげんな〕粗草cūcǎo;草率cǎoshuài,马虎mǎhu;[書きかたが]潦草liáocǎo.

243.【す】 『雀(すずめ)の涙(なみだ)』  (2004/08/02)
『雀の涙』
ごく僅(わず)かなものの喩え。非常に少ないこと。 例:「雀の涙ほどの退職金」
類:●姑(しゅうとめ)の涙汁●蜂の涙ほど

244.雀百まで踊り忘れず

245.【せ】 『青眼(せいがん)』 (2004.08.23)
『青眼』
自分が好ましいと思う人を迎える時の、嬉しい心が現れた目元。訪れた人を歓迎する目付き。
類:●青顧    
反:●白眼

246.【せ】 『精神(せいしん)一到(いっとう)何事か成(な)らざらん』  (2004/08/23)     
『精神一到何事か成らざらん』    
精神を集中して物事に当たれば、どんな難事でもできないことはない。    
類:●Where there is a will, there is a way.(意思あるところ道あり)

247.【せ】 『噬臍(ぜいせい)』 (2004.08.30)    
『噬臍』    
「噬」は噛むこと。後悔すること。悔いること。 例:「噬臍の悔い」    
類:●臍(ほぞ)を噛む

248.清談

249.【せ】 『青天(せいてん)の霹靂(へきれき)』 (2004.09.13)
『青天の霹靂』
青く晴れた空に突然に起こる雷という意味で、思い掛けず起こる突発的事変。突然の大事件。
類:●寝耳に水●藪から棒●足許(あしもと)から鳥が立つ●(Like) A bolt from [out of] the blue.

250.【せ】 『積善(せきぜん)の家に余慶(よけい)あり』 (2004.09.21)
『積善の家に余慶あり』
善行を積み重ねた家には、必ず思い掛けない良い事が起こり、幸福になる。また、子孫にまで慶事が起こるものである。

251.【せ】 『折角(せっかく)』  (2004.09.27)
『折角』
1.高慢な者の鼻をへし折ること。慢心を打ち砕くこと。
2.力を尽くすべき大事なこと。気を付けなければならないこと。 用例:風姿花伝-七「三日の中に、殊にせっかくの日と覚しからん時」
3.困難に遭うこと。また、その困難。 用例:日葡辞書「ナンギ、セッカクニワウ」
4.一方(ひとかた)ならない苦労をすること。死力を尽くすこと。 類:●骨折り 用例:保元-上「大小の合戦数をしらず、中にもせっかくの合戦、二十余ヶ度なり」
5.頭巾の一方の角を曲げること。
故事①:「漢書-朱雲伝」 昔中国で、朱雲が五鹿の人充宗と易を論じて勝ち、時の人が評して、「朱雲の強力、よく鹿の角を折った」と洒落(しゃれ)た。
故事②:「後漢書-郭太」 後漢の郭泰(林宗)が雨に遭って、その頭巾の一方の角が折れたのを見て、当時の人が真似て、頭巾の角を折った。

252.【せ】 『折檻(せっかん)』 (2004.10.04)
『折檻』
厳しく意見すること。厳しく叱ること。後の戒(いまし)めのため、叩くなどして懲らしめること。転じて、責め苛(さいな)むこと。 例:「息子を折檻する」
類:●切諫(せっかん)

253.【せ】 『背(せ)に腹(はら)は替(か)えられぬ』 (2004.10.12)
『背に腹は替えられぬ』[=変えられぬ・代えられぬ]
大切なことのためには、他のことを顧(かえり)みる余裕などないということ。差し迫った大きな苦痛を避けるためには、小さな苦痛や多少の犠牲は止むを得ない。
類:●背より腹●苦しいときは鼻をも削(そ)ぐ●Necessity knows [has] no law.(必要の前に法律なし)
★腹は大切だから、その腹を守るため、背中なら犠牲になっても止むを得ない。「背中では、腹の代わりにはなれない」という意味合いで言う。

254.【せ】 『前車(ぜんしゃ)の覆(くつがえ)るは後車(こうしゃ)の戒(いまし)め』 (2004.10.18)
『前車の覆るは後車の戒め』
前に進む者の失敗は、後から来る者にとって戒めとなるということ。昔の人の失敗は、後の人の戒めになるということ。
類:●前車の覆轍は後車の戒め●殷鑑遠からず●人の振り見て我が振り直せ

255.【せ】 『前車(ぜんしゃ)の轍(てつ)』 (2004.10.25)
『前車の轍』
「前車の覆轍は後車の戒め」から出た言葉。
前を行った車の轍(わだち)の跡。転じて、前の人の失敗。また、後の人の戒めとなるような言動。
*主に、「前車の轍を踏む」として、前の人と同じ失敗をすることを表わす。
類:●前轍を踏む●二の舞を演ずる

256.【せ】 『栴檀(せんだん)は二葉(ふたば)より芳(かんば)し』 (2004.11.01)
『栴檀は二葉より芳し』[=香ばし]
白檀(びゃくだん)は発芽したばかりの二葉の頃から早くも良い香りを放つ。そのように、英雄や俊才のような大成する人は幼い時分から、人並み外れて優れたところがあるものだということ。
類:●良竹は生い出るより直なり●梅花は莟(つぼ)めるに香あり●蛇は寸にして人を呑む
反:■十で神童、十五で才子、二十過ぎては只の人■大器晩成
*********
発芽  [はつが] 发芽,出芽

257.【せ】 『船頭(せんどう)多(おお)くして船(ふね)山(やま)に登(のぼ)る』 (2004.11.09)
『船頭多くして船山に登る』[=多ければ~]
指図(さしず)する人が多過ぎると、却(かえ)って統制が取れず、とんでもない方向にものごとが進んでいくものだということ。
類:●舎を道傍に作れば三年にして成らず●Too many cooks spoil the broth.(コックが大勢過ぎるとスープを台無しにする)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
反:■三人寄れば文殊の知恵
統制のとれたチーム 统一行动〔齐心协力〕的运动队〔小组〕.

258.【せ】 『善(ぜん)は急(いそ)げ』 (2004.11.15)
『善は急げ』
善いことをするのに躊躇(ちゅうちょ)するなということ。善事は機会を逃がさずに、直ちに実行せよ。
類:●善事は急ぐ●思い立ったが吉日
反:●悪は延べよ●急(せ)いてはことを仕損ずる

259.【そ】 『滄海(そうかい)の一粟(いちぞく)』 (2004.11.22)
『滄海の一粟』[=大海の~]
1.大海に浮かんでいる一粒の粟。広大なものの中の極めて小さい存在の喩え。
2.宇宙の中における人間の存在。その儚(はかな)さの喩え。
類:●大海の一滴●九牛の一毛

260.【し】 『喪家(そうか)の狗(いぬ)』 (2004.11.29)
『喪家の狗』
1.喪中(もちゅう)の家の飼い犬。悲しみのために、餌を食べさせて貰えず、痩せ衰えた犬。一説に、宿なしの犬。
2.転じて、見る影もなく窶(やつ)れて元気がない人。
★「累々として喪家の狗の如し」 天下周遊中の孔子の姿<中国古典名言事典(講)>
見る影もない 落魄不堪面目皆非.

261.【そ】 『宋襄(そうじょう)の仁(じん)』 (2004.12.06)
『宋襄の仁』
無益の情(なさ)け。時宜(じぎ)を外れた、役に立たない憐(あわ)れみ。
故事:「春秋左氏伝- 僖公22年」 中国、春秋時代、宋と楚が戦った時(紀元前638年)、宋の襄公(じょうこう)は先制攻撃を進言した公子目夷(もくい)の言を斥(しりぞ) け、長江の渡河中も動かず、更に渡河した後も「君子は人を阨(やく)に困(くる)しめず」と言って陣形が整うのを待った。敵が布陣を終えるのを待ったばか りに敗れ、亡ぼされてしまった。

262.【そ】 『総領(そうりょう)の甚六(じんろく)』 (2004.12.13)
『総領の甚六』
長子は次子以下に比べておっとりしている。長男または長女は、大事に育てられるので、弟や妹に比べるとお人好しで愚鈍だということ。
長子  [ちょうし]长子,老大
次子  [じし] 次子
愚鈍  [ぐどん] 愚蠢,迟钝,鲁笨
おっとり  [おっとり] 大方,稳重,文静,心胸开阔
甚六[じんろく] 窝囊废

263.【そ】 『俎上(そじょう)の魚(うお)』 (2004.12.20)
『俎上の魚』
俎(まないた)の上に据えられ料理されるのを待つばかりの魚という意味で、相手の成すがままになるより仕方のない状態。また、運命が尽きた者の喩え。
類:●俎上の鯉●俎の鯉●俎の魚●刀爼魚肉

264.【そ】 『袖(そで)振り合うも多生(たしょう)の縁(えん)』 (2004.12.27)
『袖振り合うも多生の縁』[=触り合うも~・擦り合うも~・触れ合うも~]・[=他生の縁]
見知らぬ人と袖が触れ合う程度の些細なことも、(または振り合うような間柄も、)前世からの因縁に依(よ)るものである。どんな小さな事、ちょっとした人との交渉も、全て深い宿縁に基づくものである。
参考:多生の縁
類:●一樹の陰一河の流れも多生の縁●躓く石も縁の端
反:●兄弟は他人の始まり

265.【た】 『大海(たいかい)は芥(あくた)を択(えら)ばず』 (2005.01.05)
『大海は芥を択ばず』[=塵を~]
大人物は度量が大きくて、分け隔てなく人を受け容れる。
類:●河海は細流を択ばず●名人は人を謗らず
"分け隔て  [わけへだて]
区别对待,因人而异"

266.【た】 『大疑(たいぎ)は大悟(たいご)の基(もと・もとい)』 (2005.01.11)
『大疑は大悟の基』
大いに疑問を起こすことは、やがて大いに悟(さと)る基になるということ。疑問を持たなければ悟りは得られない。

267.【た】 『大器晩成(たいきばんせい)』
『大器晩成』[=大器は晩成す]
鐘や鼎(かなえ)のような大きな器物は早く作り上げることができない。同様に、真の大人物は、発育は遅いけれども時間を懸けて実力を養っていって、後に大成するということ。
類:●ローマは一日にして成らず●大きい薬缶(やかん)は沸きが遅い
反:●栴檀は二葉より芳し

268.【た】 『大賢(たいけん)は愚(ぐ)なるが如(ごと)し』 (2005.01.25)
『大賢は愚なるが如し』
非常に賢い人は、知識をひけらかさないから、ちょっと見たところでは愚かな人のように見える。
類:●大智は愚のごとし●大巧は拙なるが若し●大賢は愚に似たり●能ある鷹は爪を隠す●大巧は巧術なし●大弁は訥(とつ)なるが若し

269.太公望
270.【し】 『大山(たいざん)鳴動(めいどう)して鼠(ねずみ)一匹(いっぴき)』 (2005.02.07)
『大山鳴動して鼠一匹』 「大山」を「泰山」とも書く。
前触れの騒ぎばかりが大きくて、結果は大したことがないことの喩え。
★ホラティウスの言葉から出た西洋の諺。

271.【た】 『大事(だいじ)の前(まえ)の小事(しょうじ)』 (2005.02.14)
『大事の前の小事』
1.大事を行なう前は、どんな小事にも油断をしてはいけない。 類:●大事は小事より起こる
2.大事の前には、小事を犠牲にしても止むを得ない。大事を行なう前は、些細(ささい)なことには構わない方が良い。 類:●小の虫を殺して大の虫を助ける●尺を枉げて尋を直ぶ

272.【た】 『鯛(たい)の尾より鰯(いわし)の頭(あたま・かしら)』 (2005.02.21)
『鯛の尾より鰯の頭』
大きな団体で低い地位に甘んじているよりも、小さな団体でも、その長となることの方が良いということ。
類:●鶏口となるも牛後となるなかれ

273.【た】 『大勇(たいゆう)は闘(たたか)わず』 (2005.02.28)
『大勇は闘わず』・戦わず
真に勇気がある人は、無闇(むやみ)に人と争わないものだ。

274.【し】 『大欲(たいよく)は無欲(むよく)に似(に)たり』 (2005.03.07)
『大欲は無欲に似たり』
1.大きな望みを持つ者は、小さな利益に目もくれないから、外見は無欲のように見える。
2.欲の深い者は、欲のために却(かえ)って損をしがちで、結局は無欲の者と同じ結果になる。また、大欲を抱き目的を達成したとしても、その結果を有効に用いなければ、結果として小欲と同じであるということ。 類:●二兎を追う者は一兎をも得ず

275.【た】 『宝(たから)の持(も)ち腐(ぐさ)れ』 (2005.03.14)
『宝の持ち腐れ』[=持ち腐らかし]
役に立つ物を持ちながら利用しないこと。また、優れた才能がありながら発揮しないこと。

276.【た】 『多岐亡羊(たきぼうよう)』 (2005.03.22)
『多岐亡羊』
1.枝道が多いため逃げた羊を見失うという意味で、学問の道があまりに色々に分かれているため、容易に真理を得難(がた)いこと。
2.転じて、方針があまりに多いために、どれを選んだら良いのか思案に余ること。
類:●岐路亡羊
思案に余る 想不出主意.

277.【た】 『多芸(たげい)は無芸(むげい)』 (2005.03.28)
『多芸は無芸』
多芸であることは、一つの芸に深く通じることができ難(にく)いから、結局無芸に等しいということ。

278.【た】 『竹屋(たけや)の火事(かじ)』 (2005.04.04)
『竹屋の火事』
竹が火で弾けるポンポンという音から、怒ってぽんぽん言うこと。ずけずけと言いたい放題(ほうだい)に言うこと。
ずけずけ 毫不客气地

279.【た】 『竹薮(たけやぶ)に矢(や)を射(い)る』 (2005.04.11)
『竹薮に矢を射る』
無益なこと。無駄(むだ)なこと。

280.他山の石

281.【た】 『多勢(たぜい)に無勢(ぶぜい)』 (2005.04.25)
『多勢に無勢』
敵が大軍であるのに対して、当方が寡兵(かへい)であること。少数の力では、大勢の力にはどうしても敵(かな)わないということ。

282.【た】 『蛇足(だそく・じゃそく)』 (2005.05.02)
『蛇足』 ★「だ」は「蛇」の慣用音。
1.蛇(へび)の足。「じゃそく」とも。
2.あっても益がない余計なもの。なくても良い無駄(むだ)なもの。
3.自分の付け足しの言葉を遜(へりくだ)って言う言葉。 例:「蛇足ながら申し添えます」
付け足す  [つけたす] 附加,添加,追加,补充
一言申し添える 补充(说)一句.

283.【た】 『多々(たた)益々(ますます)弁(べん)ず』 (2005.05.09)
『多々益々弁ず』[=善し]
1.手腕や才能にゆとりがあり、仕事が多ければ多いほど、立派にやってのける。ものごとが多いほど巧みにこなす。
2.多ければ多いほど良い。

284.【た】 『畳(たたみ)の上(うえ)の水練(すいれん)』 (2005.05.16)
『畳の上の水練』
畳の上で水泳の練習をすることで、理論や方法は立派だが、実地の練習を経ていないので、実際の役には立たないこと。
類:●畳の上の陣立て●机上の空論●畑水練

285.【た】 『立(た)つ鳥(とり)跡(あと)を濁(にご)さず』 (2005.05.23)
『立つ鳥跡を濁さず』[=後を~]
立ち去る者は、自分が居た跡を見苦しくないように、良く始末しなければならない。また、退き際が潔(いさぎよ)く綺麗であること。 用例:日葡辞書「タツトリモアトヲニゴサヌ」
類:●鷺は立てども後を濁さず●飛ぶ鳥後を濁さず
反:●旅の恥は掻き捨て●後は野となれ山となれ●旅の恥は弁慶状

286立て板に水

287.【た】 『蓼(たで)食(く)う虫(むし)も好(す)き好(ず)き』 (2005.06.06)
『蓼食う虫も好き好き』[=は辛きを知らず]
辛(から)い蓼を好んで食う虫がいるように、人の好みというものは、様々で、一概には言えないものだ。
類:●十人十色

288.【た】 『棚(たな)から牡丹餅(ぼたもち)』 (2005.06.13)
『棚から牡丹餅』
思いも掛けない幸運。労せずに幸運を得ることの喩え。
類:●棚牡丹(たなぼた)●勿怪の幸い●A windfall(A godsend)●pennies from heaven

289.【た】 『他人(たにん)の疝気(せんき)を頭痛(ずつう)に病(や)む』 (2005.06.20)
『他人の疝気を頭痛に病む』
自分に直接には関係のないことに、余計な心配をすること。
参考:疝気(せんき) 漢方で疝は痛の意で、主として下腹痛をいう。疝病。あたばら。せん。

290.【た】 『旅(たび)の恥(はじ)は掻(か)き捨(す)て』 (2005.06.27)
『旅の恥は掻き捨て』
旅先では知った人もいないし、長く滞在する訳でもないから、恥ずかしい行ないもその場限りのものである。旅先でなら、普段ならしないような恥曝(さら)しなことも平気でするということ。
類:●後は野となれ山となれ
反:●立つ鳥跡を濁さず
恥曝し  [はじさらし] 丢丑,出丑
掻き捨て  [かきすて] 扔掉,不顾

291.【た】 『旅(たび)は道連(みちづ)れ世(よ)は情(なさけ)』 (2005.07.04)
『旅は道連れ世は情』
旅行をする時は道連れがあるのが何よりも心強い。同様に、世の中を渡るには、お互いに思い遣りを持つのが一番大切である。
思い遣り  [おもいやり] 同情心,体谅,体贴,关心

292.【た】 『卵(たまご)に目鼻(めはな)』 (2005.07.11)
『卵に目鼻』
卵に目と鼻を描いたような、色白で可愛らしい顔立ち。主に、少女などの容貌を誉めて言う。
反:●炭団に目鼻
色白  [いろじろ] 皮肤白,白净

293.【た】 『玉(たま)に瑕(きず)』 (2005.07.19)
『玉に瑕』
殆(ほとん)ど完全であるが、たまたま一つだけ僅(わず)かな欠点があること。また、立派なもの、善美なものにある一つの惜しい欠点。

294.【た】 『短気(たんき)は損気(そんき)』 (2005.07.25)
『短気は損気』
短気を起こすと結局は自分の損になる。
★「損気」は、「短気」に語呂を合わせて作られた言葉。
類:●短気は身を亡ぼす腹切り刀●癇癪持ちの事破り●短気は功を成さず
短気を起こす 发脾气 

295.【ち】 『知音(ちいん)』 (2005.08.01)
『知音』
1.心の底を打ち明けて話すことができる友。心の通じ合った親友。 類:●無二の友●高山流水
2.友人。知り合い。知人。
3.男と女が親しくすること。恋情を通じること。遊女の馴染み客となること。また、愛人。 用例:浮・風流曲三味線-四「彼奴も相応に飯焼(ままたき)に知音して」

296.【ち】 『池魚(ちぎょ)の災(わざわ)い』 (2005.08.08)
『池魚の災い』[=殃い・災(さい)・憂(うれ)い]
思い掛けない災難に巻き込まれること。巻き添えになること。特に、火事で類焼に遭うこと。また、火事のこと。
類:●巻き添えを食う●側杖を食う

297.【ち】 『竹馬(ちくば)の友(とも)』 (2005.08.18)
『竹馬の友』
幼年時代に一緒に竹馬(たけうま)で遊んだ友人。幼(おさな)馴染み。
類:●幼友達

298.【ち】 『血(ち)で血(ち)を洗(あら)う』 (2005.08.22)
『血で血を洗う』[=血を以って血を濯う]
1.血で血を洗うと益々血で汚れるところから、悪事に悪事をもって対処すること。特に、殺傷(さっしょう)に対して殺傷で報復すること。
2.血族や同胞同士が相争うこと。 類:●骨肉相食む●骨肉の争い

299.【ち】 『茶腹(ちゃばら)も一時(いっとき)』 (2005.08.29)
『茶腹も一時』
1.茶を飲んだだけでも、暫(しばら)くは空腹を紛(まぎ)らすことができる。
2.本来の目的を達することはできなくても、急場を凌(しの)ぐことはできる。
類:●湯腹も一時
急場  [きゅうば] 紧急场合

300.【ち】 『忠言(ちゅうげん)は耳(みみ)に逆(さか)らう』 (2005.09.05)
『忠言は耳に逆らう』
忠告や諌(いさ)める言葉は、兎角(とかく)聞く側の感情を害すものだから、素直に聞き入れられ難(にく)い。

301.【ち】 『朝三暮四(ちょうさんぼし)』 (2005.09.12)
『朝三暮四』
1.表面的な違いにだけとらわれて、結局は同じであることに気付かないこと。
2.詐術(さじゅつ)を以って人を騙(だま)し、愚弄(ぐろう)すること。
3.転じて、命を繋(つな)ぐだけの生計・暮らし。 用例:太平記-三八「朝三暮四の資(たすけ)に心有る人もがなと」
類:●狙公橡(とち)を賦(くば)る

302.【ち】 『提灯(ちょうちん)に釣鐘(つりがね)』 (2005.09.20)
『提灯に釣鐘』
1.提灯と釣鐘では、形は似ていても重さに格段の開きがある。外見はどうあれ、中身が似ても似つかないものの喩え。また、ものごとが釣り合わないことの喩え。 類:●雪と墨●月と鼈(すっぽん)●雲泥の差
2.一方が重い、即ち「片重い」で、片思いの洒落(しゃれ)としても使う。

303.【ち】 『朝令暮改(ちょうれいぼかい)』 (2005.09.26)
『朝令暮改』
朝に命令を下し、その日の夕方に、それを翻(ひるがえ)すこと。命令や方針が頻繁に変わって一定せず、当てにならないこと。
類:●朝改暮変●朝立暮廃●朝出暮改●舌の根も乾かぬ内

304.【ち】 『塵(ちり)も積もれば山(やま)となる』 (2005.10.03)
『塵も積もれば山となる』
ごく僅(わず)かなものでも、数多く積み重なれば高大なものになるということの喩え。小事を疎(おろそ)かにするなという戒(いまし)めの意味を込めても使う。

305.【つ】 『月(つき)と鼈(すっぽん)』 (2005.10.11)
『月と鼈』
月も鼈も丸いという点では似ているが、実際には非常な違いがある。二つのものが比較にならないほど違っていることの喩え。
類:●雪と墨●提灯に釣鐘●雲泥万里●雲泥の差

306.【つ】 『月(つき)に叢雲(むらくも)、花(はな)に風(かぜ)』 (2005.10.17)
『月に叢雲、花に風』[=嵐]
好事には、兎角(とかく)差し障りが起こり易いものだということの喩え。
類:●花開いて風雨多し●好事魔多し●寸善尺魔●花に嵐●魔障多し●好景不長

307.【つ】 『月夜(つきよ)に釜(かま)を抜(ぬ)かれる』 (2005.10.24)
『月夜に釜を抜かれる』
明るい月夜に飯(めし)の入った釜を盗まれるということで、甚(はなは)だしい油断をすることの喩え。また、油断のために失敗することの喩え。
参考:「月夜」は、〔古くは「つくよ」〕<大辞林(三)>
類:●月夜に釜

308.【つ】 『月夜(つきよ)に提灯(ちょうちん)』 (2005.10.31)
『月夜に提灯』
1.明るい月夜に提灯を灯(とも)すこと。無益・不必要なことの喩え。無駄・無意味なこと。 類:●釈迦に説法
2.過ぎた贅沢(ぜいたく)や、無用の奢(おご)りの喩え。

309.【つ】 『土(つち)一升(いっしょう)に金(かね)一升』 (2005.11.07)
『土一升に金一升』
地価(=土地の値段)が、非常に高いことの喩え。

310.【つ】 『角(つの)を矯(た)めて牛(うし)を殺(ころ)す』 (2005.11.14)
『角を矯めて牛を殺す』[=角を直して~]
少しばかりの欠点を直そうとして、却(かえ)って全体を駄目にする。枝葉の事に関わって、肝心な本体を損(そこ)なうこと。
類:●葉を欠いて根を断つ
枝葉 1  [えだは] 枝与叶
"2         [しよう]
"

311.【つ】 『爪(つめ)に火(ひ)を灯(とも)す』 (2005.11.21)
『爪に火を灯す』[=とぼす]
蝋燭(ろうそく)や油の代わりに爪に火を灯(とも)すという意味。非常にけちであることの喩え。または、度を越した倹約振り。

312.【つ】 『爪(つめ)の垢(あか)を煎(せん)じて飲(の)む』 (2005.11.28)
『爪の垢を煎じて飲む』
優れた人の爪の垢を貰って薬として飲むという意味で、その人に肖(あやか)ろうとすること。
学别人样; 愿效仿某人.

13.【つ】 『鶴(つる)の一声(ひとこえ)』 (2005.12.05)
『鶴の一声』
衆人(しゅうじん)の千言(せんげん)を一言で鎮(しず)めるような、優れた者の一声。また、多くの人を否応(いやおう)なしに従わせる有力者や権威者の一言。
類:●雀の千声鶴の一声

314.【つ】『鶴(つる)は千年(せんねん)亀(かめ)は万年(まんねん)』 (2005.12.12)
『鶴は千年亀は万年』
長寿でめでたいこと。寿命が長いこと。

315.【つ】 『聾(つんぼ)の早耳(はやみみ)』 (2005.12.19)
『聾の早耳』
1.耳の遠い人は、不都合なことには聞こえない振りをして、不必要なことや悪口を言われたときには良く聞こえるものである。
2.聞こえないのに聞こえた振りをして早合点すること。

316庭訓

317.【て】 『亭主(ていしゅ)の好きな赤烏帽子(あかえぼし)』 (2006.01.10)
『亭主の好きな赤烏帽子』[=赤鰯(あかいわし)]
主人が好むなら、どんな異様なものでも、どんな悪趣味なものでも、家族はその趣味に従わなければならないということの喩え。
★烏帽子は普通黒塗りであり、赤塗りの烏帽子は珍妙なものとされた。変なものを好む性質、または、そのような人の喩えとされた。
★「赤鰯」は、赤く錆びた鈍(なまく)ら刀のこと。
異様  [いよう] 奇怪,奇异

318.【て】 『泥中(でいちゅう)の蓮(はちす)』 (2006.01.16)
『泥中の蓮』
泥の池の中にあっても清らかな花を開く蓮(はす)のこと。
転じて、煩悩(ぼんのう)の汚(けが)れの中にあっても、染まらず清浄を保っている人の喩え。
類:●濁りに染まぬ蓮●沼地にも蓮の華

319.【て】 『敵(てき)は本能寺(ほんのうじ)に在(あ)り』 (2006.01.23)
『敵は本能寺に在り』
本当の目的は、表面に掲(かか)げたものではなくて、実は別のところにあるということ。人々の目を欺(あざむ)いて、他の目的を狙(ねら)うこと。

320.【て】 『梃子(てこ)でも動(うご)かない』 (2006.01.30)
『梃子でも動かない』[=行かぬ]
どのようなことをしても、その場から動かない。どのようなことがあっても、決意や信念を曲げない。

321.【て】 『手鍋(てなべ)を提(さ)げる』 (2006.02.06)
『手鍋を提げる』
使用人を置かず、自分で煮炊(にた)きをするような、倹(つま)しい暮らしをする。貧しい生活をすることの喩え。
類:●口を糊す●糊口を凌ぐ●露命を繋ぐ●一箪の食一瓢の飲
★「手鍋」は、囲炉裏(いろり)などに吊るすように作られた弦(つる)付きの鍋。
★特に、「手鍋提げても」の形で、好きな男と夫婦になれるなら、どんな貧苦もいとわないという意に用いる<広辞苑(岩)>
手鍋下げても 即使过穷qióng日子也心甘情愿 

322.【て】 『出(で)る杭(くい)は打(う)たれる』 (2006.02.13)
『出る杭は打たれる』[=出る釘は~]
1.頭角を現す者は、兎角(とかく)他人から憎まれ、妨げられるものである。
2.出過ぎた振る舞いをする者は、人から責められ制裁を受ける。
類:●出る釘は打たれる●出る杭は波に打たれる●喬木は風に折らる●高木は風に嫉まる●槍打出頭鳥●Envy is the companion of honour.(嫉妬は名声の伴侶)

323.【て】 『天衣無縫(てんいむほう)』 (2006.02.20)
『天衣無縫』
1.天女(てんにょ)の着物に縫(ぬ)い目のような人工の跡がないこと。転じて、文章や詩歌にわざとらしい技巧の跡が見えず、ごく自然にできあがっていて、しかも完全で美しいこと。
2.人柄などが、飾り気がなくありのままである。純真(じゅんしん)である。 類:●天真爛漫

324.【て】 『椽大(てんだい)の筆(ふで)』 (2006.02.27)
『椽大の筆』
垂木(たるき)のような大きな筆という意味から、転じて、立派な文章のこと。堂々たる大文章。
類:●椽筆(てんぴつ)

325.【て】 『天(てん)高(たか)く馬(うま)肥(こ)ゆる』 (2006.03.06)
『天高く馬肥ゆる』
秋という季節は、空が澄み渡って高く晴れ、気候が良いので食欲も増進し馬もよく肥える。
★「秋」を修飾する慣用句<国語辞典(旺文社)>
類:●秋高く馬肥ゆ●天高くして気清し

326.【て】 『天(てん)に唾(つば)する』 (2006.03.13)
『天に唾する』[天に唾して己が面に掛かる・天を仰ぎて唾す]
他人を害しようとして、却(かえ)って自身が災(わざわ)いを招(まね)くことの喩え。
類:●天に唾(つばき)す●天に向かって唾す●風に向かって唾す●自業自得●身から出た錆●悪事身に返る

327.【て】 『天馬(てんば・てんま)空(くう)を行く』 (2006.03.20)
『天馬空を行く』
天馬が空を駈けるように、着想や手腕(しゅわん)が自由奔放(ほんぽう)なこと。
★李白の詩の作風を讃(たた)えて、「天馬行空」と評したという。

328.【て】 『天(てん)は自(みずか)ら助(たす)くる者を助く』 (2006.03.27)
『天は自ら助くる者を助く』
天は、他人の助けを借りないで自身で努力する者を助けて成功させる。
★英Heaven helps those who help themselves.-サミュエル・スマイルズ『自助論』-の訳語。元は、17世紀の英国の政治家、哲学者のアルジャーノン・シドニーの言葉God helps those who help themselves.という。

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